Muddy Waterについてノリとテンションで考えるだけ

※全文ノリとテンションです。

 

 

Muddy Waterの歌詞的に歌われているのは主にとみたけ、白服、あおいの三角関係。

泥で汚れている演出からあおいが白服を殺害、それに怒ったとみたけがあおいを殺害。後者はMVでの演技シーンでも描かれているし、ラストのしろあおだけが立って残りが座っているのは、二人だけがこの世にいないことの暗示ではないか。また、このことからしろあお以外のメンバーは生存説をとる。
たくさん考察してる人いるだろうし分かりやすいので三人に関してはこのくらいで。

残りのメンバーの関係性はこの歌で歌われている関係でなくても自然なので、「三人で」は冒頭の三人にかかるものとし、他メンに関しては広く解釈の余地を残す。前作のshadow kissのイメージを引き継いでいることも明示的だが、一方で、前作では全員のキスシーンが描写されるため、明確なベクトルが分かりにくい。今作で描かれた三角関係もshadow kissだけでは明らかでなかった。前作に関しては、とみたけと白服のキスを筆頭に、いくつかの『尺が長い』『背景や演出が凝っている』『冒頭、ラスト、キャプチャーなどの印象的なシーン』といったもののみをとりあげる。
他メンに関する考察として足りない部分は、恐らく同じ白ワイシャツを着用している写真集「KISS」を元に考える。

振り付けから、全員があおいを撃つような仕草をするため、全員が白服を殺害したことに対して反感を抱いており、白服が皆から好かれていたことを示すと共に、直接手を下さなくても、全員が大きく言えば「加害者」、細かく言うなれば「とみたけがあおいを殺害することを分かっていて放置していた」と捉える。

ノックソ、フォーゲルのみMV中で接触するため、まずはそこから検討する。
一番のあおとみ以外の最初の歌詞割りは、白服、フォーゲルの「しとしとこぼれる孤独な答え合わせ」(MV中のソロ画像あり)。フォーゲルはあおいが白服を殺害したことに対する第一発見者かつ、白服と仲のよい、あるいは理解者ではなかったか。歌詞や写真集などからこの二人の恋愛描写は読み取れないため。(むしろ写真集とMVを共に検討するとフォーゲル→気まぐれプリンスのベクトルのみが浮かび上がる。後述するが気まぐれプリンスは本作のなかで孤立、さらに兄プリのイメージを持つため、片思いだったかもしれない。)二人の登場シーン、二番Bメロ後半では、フォーゲルはノックソの方を一瞥もしない。彼の頭のなかは恐らく白服のことでいっぱいだ。あるいは、これから殺されるあおいのことで。ノックソは、そんな彼を過去や同情、嘆きから振り向かせようとするが、諦めて離れていく。
この振り向かせようとする意図は、恋愛とも友愛とも読める。写真集の二人の写真からは、ノックソ→フォーゲルのベクトルは恋愛、フォーゲル→ノックソのベクトルは友愛かと想定できる(ただのっくんは友愛でも耳に手を添えるくらいはしそう)。どちらにせよ二人は決別する。その後の二番サビのクソゲルユニゾンが「流れはさえぎれない」。時は流れてフォーゲルは心を痛めたまま孤立し、ノックソは一人で歩き出す。

このノックソとフォーゲルの決別シーンの既視感が、写真集のノックソと野崎弁当のシーンだ。お互いに目を合わさず、躊躇いの手を残しながら離れていく。ノックソは同様に何人もの人に別れをつげて来たのかもしれない。発表順を時系列順として考えると、今作のノックソと野崎弁当は決別後と考えられる。論拠として、一番サビ、ラスサビの歌割りとMVのソロショットが挙げられる。ノックソと野崎弁当のユニゾンは「錆びる心臓」。
心臓が止まる→時が止まる、と解釈できる。野崎弁当はノックソと別れてから、孤立している。このことはMVから見てとれる。

野崎弁当のもうひとつの歌割りが、二番Bメロの気まぐれプリンスとの歌唱だ。「はたはたぶつかる歪な質疑応答」。気まぐれプリンスもMV中ではほとんど孤立のイメージを貫くため、このユニゾンは二人がそれぞれの場所で自問自答していると考える。あるいは、傍観者としてあおとみしろのぶつかり合いをみているか。野崎弁当は作中で全てを諦めたように動かない。野崎弁当と白服のキスシーンは前作のキャプチャーにも、渋谷の看板にもなっていた。あおとみしろの三角関係で描かれるほどの重さはないにしても、少なからず虚無感を抱いているのかもしれない。

9人を3:3:3に分けるなら、あおとみしろ、野クソゲル、兄プリ煎だろう。
兄プリ煎、って珍しいな、まさかこの三人なんて、と最初は私も思ったし、そう思う方も多いだろう。KISSの写真集を見れば、その謎は解けるはずだ。

野崎弁当と対照的に、気まぐれプリンスはメイン三人以外では大きい行為を移す。
位置や光の向きから考えて外を見晴るかす位置におり、MVの時間軸が(白背景の部分を除いて)基本一方通行のため、彼はとみたけがあおいを殺害するところを見ていた。表情を変えずに走り出す彼は、(冒頭にも書いたが)振付から考えるとあおいの殺害に対し反対の意思はない。事実の確認が済んだ時点でこれ以上の関係がこじれることをふせぐために、とみたけに見られる前にその場を離れたと考える。急いでその場を離れなければならない理由として、これが最も分かりやすい。

気まぐれプリンスの残りの歌割りは、にーちゃんと一緒である。落ちサビのにーちゃんの「lay me down once again」からの、気まぐれプリンスの「lay me down with you」。
この二人は、shadow kissのなかでも尺の長め、かつステンドグラスを背景とした印象的なシーンを持つ。一方で写真集では、白背景と部屋撮影の両方で出てくるものの、白背景の方の恋愛イメージは薄く、部屋撮影の方では気まぐれプリンス→にーちゃんのベクトルが強く、足の脛へのキスの意味は「服従」となる。司祭としての禁断を破り、ステンドグラスという聖書の象徴、祭壇の目前でキスを交わした二人だったが、写真集の時点では少し距離が開いている。
私は、これは二人の優しさなのではないかと意訳したい。前作の時点で、幸せな未来がないことを自覚したにーちゃんは徐々に距離をおく。今作においてそれが確信と変わった二人は、接することはなかった。もしかすると、走り出した気まぐれプリンスはにーちゃんのもとへ走ったかもしれない。それでも、気まぐれプリンスはとみたけがあおいに手をかけたという事実のみを伝え、にーちゃんはもしかすると少しだけ悲しそうに微笑むだけにすぎなかったのではないだろうか。自分たちへの思いに蓋をしながら、それでも求めてしまう思いが落ちサビのにーちゃん(→とみたけ)→気まぐれプリンスのリレーなのだろう。

この二人と共通の歌割りを持つのが二番煎じである。まずは気まぐれプリンスと二番煎じのユニゾンだが、一番サビとラスサビの「地面は固まらない」。この二人の写真集でのキスも髪の毛、意味は「思慕」とそこまで重視する必要のある関係ではない。あおとみしろほど劇的ではないが、静かに揺れ動く気まぐれプリンス、にーちゃん、二番煎じの状況を示しているのかもしれない。

最後に残ったのは、にーちゃんと二番煎じの「朽ちる感情」だ。
写真集において、にーちゃんはとみたけの太股へのキスする。意味は、「支配」。写真集のにーちゃんと二番煎じは、直接的にキスはせず、依存しあうような姿を見せる。
前述のにーちゃんと気まぐれプリンスの姿から、この「支配」は密やかにキスを交わした二人に対し、皆に見える場所で深いキスをしてみせたとみたけと白服へのストッパーだったととれるかもしれない。
今作で顔を洗って鏡を見つめたにーちゃんの姿は、強い力を持った目で自身を見つめながら、自身はとみたけたちのようにならないこと、気まぐれプリンスとの距離をとり続けることを強く言い聞かせる。同時に、とみたけがあおいを殺すだろうことを分かりながら、受け入れる姿勢をとっているようだ。
写真集段階で気まぐれプリンスと距離をおいていたにーちゃんと、(後述するが)とみたけと以外に印象的なキスシーンがない二番煎じは、お互いを慰めるような姿を見せる。そして、それぞれが心のうちに隠した気持ちを、「朽ちる感情」と歌ったのだ。

最後に、二番煎じのMV出演シーンで一番大きいのは、二番のAメロだ。上を向く彼が写り、あおいがうずくまる姿が写る。左下を見る姿が写り、白服ととみたけの白い部屋にいるシーンが写る。あおいに声を荒げるとみたけが写ってから、左手を見つめる二番煎じのところに戻る。
前作で一番最初にキスを交わしたのは、二番煎じととみたけだった。もしあのキスがなければ、とみたけは白服とのキスにいたらず、今作のような悲劇も起きなかったのかもしれない。
「助けて 叫んでも泥にまみれ 汚れた手じゃ誰も掴めない」と歌うとみたけに対し、溜まった水に手をつけているのは二番煎じの手だ。とみたけは彼の手を掴めないし、彼もとみたけの手を掴むことはできない。全てを理解してしまった二番煎じは、自身の思いを胸に秘めたまま、最後まで傍観者としての姿勢を貫く。

ここまでが私の考察です。

2:13で泣いているのが誰か確定できないため、分かり次第すべてがひっくり返る可能性もあると思ってます。分かったら教えて下さい。
あと探偵楽曲が種明かしの可能性もあると思ってます。
とりあえず考察やっぱり楽しかったです!