オタク、平成最後の夏を終えて

オタク、平成最後の夏を終えて


※これは絵のない絵日記くらい内容がないです、なんの主張もなんの布教もないただの雑記です。読書感想文ならぬライブ感想文です。面白いことは書いてありません、私のレポ、備忘録みたいなものです
※地下アイドルのオタクをするのは初めてのオタクの話です、そりゃそーだろ!って歴戦のオタクの方は思うと思うので読むのをおすすめしません


お盆を終えて、田舎街の自宅に戻って一週間、なんだかやっと平成最後の夏が終わった実感が沸いてきた。
私にとってオタクとして二度目の夏。全部が初めてだった去年と違って、去年と同じようにライブに行って、去年と同じように推しと話した、そんな気がしていた。

物販の列が長くなって、くじの玉はお米ばっかりで、会場が広くなって、チェキ券の抽選にドキドキして、そして二番くんの生誕祭に両部落ちた(まじだよ)、夏。でも、なんだかそれも全部楽しくて、去年がそのまま続いているような感覚だったけれど、ふと思い返して思う。
今年は明らかに、去年とは違う夏だった。その前の年を私は知らないし、一昨年はやっぱり去年と違う年だったかもしれないけど、私にとってこの一年は陸続きだったのに、大きく変わっていたことに今さら気がついた。

だって、私が行ったぜっちゃんの卒コンは、1か月前に行くって決めてチケット譲ってもらったやつじゃんか。Zeppのフリラ、落選して求めてる人たくさんいたよ。前日までもライブあって、翌日もあるのにさ。
そもそもみすもあ。なんてグループ去年はなかった。チェキ券は並んで買えるものじゃなくなった。去年の夏の地元公演はライブ後のとみたんのチェキ券6枚くらい持ってて、並び直してまた撮れたのに。みんな少しずつ持ってるから、撮影列がすっごく長くなった。もともと二番くんは取りにくかったけど、のっくんも数ヶ月行けてない。
ライブ会場に眼鏡持ってくの忘れてさ、表情見るのが好きなオタクなのに自分が見てるのがとみたんなのかのっくんなのか分かんなくなるの。そもそも私が遠くを見るには眼鏡必要なくらい目が悪いって知ってるオタク、ほとんどいなくない?

ストレートに言えば、今年はファンが増えたんだ。それに尽きる。
メジャーデビューもしてないし、リア友に聞いても「めせもあ?なにそれ?」「あー、よくえ○ちゃんがツイートしてる推しでしょ!」レベルの知名度だし、私も新しいオタク友達はそんなに増えてないし、早く見つかれ!なんて思ってたけど、そう思ってたのは私だけらしい、ってやっと気がついた。ファンは明らかに増えてるし、少しずつでも、世界から見つかりはじめてる。

去年はツアーのチケもなかなか完売しなくて、Twitterのアカウントまで作って、少しでも田舎街の会場が埋まるようにって祈って、ツアー中ほぼ初めてくらいに埋まった座席を見て、泣いて喜んだ。今年は少し箱は小さくなったけど、同じ田舎街の公演はFCでもたくさん落ちて、みんながチケット求めてるんだよ。台風が来る悪天候で、たった少ししかない出番なのに、たくさんの人が田舎の湖にまで来てくれてた。去年は渋谷の駅の地下の広告を探し回ったね、今年はハチ公を出た一番目立つところにあるよ。

私は、それがすごく嬉しかった。チェキ券取れなくなった寂しさと同じくらい、たくさんのオタクが並ぶ撮影列が、それでも変わらず話してくれる推しが好きで、生誕祭に落ちた悲しさと同じくらい、広い会場や花道に立つメンバーを見るのが嬉しかった。
だから、オタクとしての私の感情の起伏はすごく少なくて、満たされた気持ちでいっぱいで、何も変わっていないと思っていたんだ。


それが違うって気付いたのは、たぶん、フリラの時。
ZENBUとゆあざを聞きながら、私は強烈な違和感を感じた。そして、最バケで確信した。
私は、こんなグループを知らない。
こんなに歌声に厚みがあって、ダンスが力強くて、何より自信に溢れたグループを知らなかった。

あおいさんってこんなに大人だった?全世界が恋するよ。
白服さんってこんなに堂々としてた?どこかの南国の神様だって言われても信じちゃいそう。
ぷんちゃんのこんなにのびのびしてた?ちょっと噛んだって気にならないくらい余裕があった。
野崎さんってこんなに説得力あった?ステージにいるだけでなんだか安心した。
げるたんってこんなに自由だった?あんなに楽しそうに笑うなんて知らなかった。
兄ってこんなに明るかった?これからは当たり前のようにこの高音があるんだね。
二番くんってこんなにかっこよかった?まぁ前からかっこよかったけど。
のっくんってこんなに綺麗だった?いつ見ても天使みたいだなぁ、って。
とみたんってこんなに幸せそうだった?こっちまで幸せになるくらいに、ずっとずっと見ていたくなるくらいに。

暇さえあればDVDで見ていたけど、まさか生きてる間にfantasyが始まるを生で見ることができるなんて思わなかった。久しぶりに聞いたラスリグなんて別の曲みたいだった。
でも、初めてライブを見たときみたいに、登場を見るだけで泣いたりしなかった。大好きな曲が流れて、みんなが感動するようなバラードが流れても、この夏は泣かなかった。幸せだ~!ってばかみたいにずっとずっと笑ってた。


ほんとのほんとに幸せで、チェキ会でもそれ以外何も言うことが浮かばなかった。
ブースにはいって、当たり前のように座って、ポーズも思い浮かばなくていつものピースとハート。券は一般でとれなかったから、最近ではお決まりの二枚。
「明日でお盆の連勤も終わりだね、最後まで体に気を付けてね」
「5日間ほんとのほんとに楽しくて、幸せだった!」

「ねぇ、なんで泣いてるの?」

推しに言われて気付くなんて、オタク失格だと思う。すごい笑顔だったはずなのに、なぜか、泣いていた、らしい。
でも、ブス顔晒したけど、本当に幸せで笑ってたんだから許してほしい。なんでか涙も出てたけど。
「最初の現場の時はぜんっぜん興味なかったくせにねぇ」
昨日妹から聞いたらしい話をして、推しが笑った。

「今は、泣いちゃうくらい好きなんだねぇ」

半分正解、半分外れ。泣いちゃうくらい大好きで幸せなんだよ。
それから少しだけ、未来の話をした気がする。あんまり覚えてないけど。



突然なんですけど、私、ワンドリの曲がすごく好きで。特にぱじまじとバーロー。ゆあざもそう。なんか、成功する未来しか見えてないような底抜けに前向きな曲が好き。
そんななかで、あんまり聞いていない曲があって、それが参年タイムキーパーだったんだけど、昨日、ふと妹と聞いたの。そしたら、今までのこと思い出して、いろんなこれからの未来を考えた。

あと何回、推しのとなりに座って、同じように話せるんだろう。あと何回、推しのいる夏を過ごせるんだろう。
中学校や高校の頃の知り合いよりも、下手したら大学の友達よりも、会ったことのないフォロワーよりも、この夏たくさん会った。なのに、その人たちにはどうしても会いたければいつだって連絡できるのに、いつだって会えるのに、推しが表舞台から消えてしまったらどうやっても言葉を届けなくられないしどうなっても会えなくなる。

少なくとも、推しと過ごす平成の夏はこれで最後なんだなぁ。というかこれからの現場はひとつひとつ推しと過ごす最後の平成の日なんだよね。
推しと過ごせるこの季節だって、数えるほどしかないかもしれないし。

だから、もっと一回一回を大切にしたいな、って少しだけ思った。でも、今の私にとって一回一回がとっても楽しくて毎回が最高を更新するくらい幸せだから、これで十分なのかなって気もして。
たぶん来週も、私は当たり前のような顔をして推しの隣に座って、ピースで!って言っちゃうんだろうな。二番くんにはかっこいいしか言えないし、のっくんには久しぶりしか言えないし、白服さんには顔が好きって連呼するんだろうな。

でも少しだけ、同じ現場は二度とないし、もう何回この場所に座れるのかも手を握れるのかも、言葉を伝えることができるのかも分からないってことを忘れないで、現場に行きたいなって思った。
そこに今いてくれるだけで幸せだし、どんどん素敵になる姿を見ていられる、未来を待つのも幸せだし、会場にいろんな色が増えていくのも幸せだ。低燃費すぎるオタクってよく言われるけどそれでいいよ。ちなみに今幸せなこと思い出してブログ書いてるだけで幸せ。それなのに、直接それを伝えさせてくれる場所があるって、贅沢すぎて死んじゃうんじゃないかな。
でも、それでも全然十分に伝えられてない気がするから書いちゃうんだけどさ。

今まで幸せをくれてありがとう。今も幸せにしてくれてありがとう。幸せな夢を見せてくれてありがとう。

今までで一番幸せな夏でした、平成が終わっても、きっと死ぬまでこの夏は忘れないよ。
でもなんの年号か分からないけど、来年の夏はもっと幸せになるような、そんな気がしています。もっといろんな人に見つかって、もっと大きな箱で、もっと素敵なパフォーマンスを、きっと見れる気がします。
満足したのでこの辺で長い日記をやめます。こんな長文、宿題だったらA+だわ。手紙なら即ゴミ箱行き、迷惑かけないブログに放置くらいでちょうどいいわね。
去年の私のブログを読んでもすごい楽しそうだなって思うから、これを読んだ来年の私にも幸せだった気持ちがよみがえるといいなぁ、なんて思ってます。

ほんとは『十五夜に月に帰る話』(CFTMについて)との二本立てにしようと思ったけど、あまりに長くなったから今度暇だったら書きます。

どうしようもなくバカだよ、だいすき!